妖精スターティの故郷話その3
★妖精スターティ:『えと、第5回目です。妖精スターティの今日の小話!知らない方は、知らぬが仏で・・・
ホットケーキ? ・・・カビテル?
シリーズ5回目“妖精スターティの故郷話その3”ですよう。ガガーン!
★ミディがボケかましたトコからでしたね?
私は、ミディに、『2週間前に、無くなったの知らないの?』と聞きました。
『?栓が無くなったのじゃなくて、首が無くなったの?』
ミディが自分の頭を抱えます。
『栓が無くなって、女王様の首がさらわれたのよ。』
エンディがミディに説明をしました。
『なんだ、そうか。』
ミディは、納得したようです。
『とにかく、西には、ダークフォレスト(暗黒の森林)があるから、
多分そこに、ディスマスは、行ったに違いないわ。』
エンディが西を指差して言いました。
『なんで?』
ミディが、疑問を口にしました。
『ここから一番近い、闇の国への入り口が、そこにあるからよ?』
『そか。』
★数時間、西へ飛ぶと、灰色の霧をまとった広い森林が眼下に広がり始めました。
ダークフォレスト・・・元は、普通の大森林で、無害だったのですけど、あるとき、闇の入り口が森の中央に開いてから、危険な森になりました。
★『スターティは、病み上がりだから、東から西へ捜索して。
ミディは、南から北西へ、わたしは、北から南西を探すわ。いいね?』
エンディが、私たちに指示します。
『3人ともバラバラで探すの?』少し不安なので意見しました。
『早く探さないと女王様が枯れてしまうし、今度は、道具も武器もあるから、ピクシーディモンくらい大丈夫よ。』
エンディが主張します。
ミディは、ボーとしています。大丈夫?
★私は、森の東から侵入して西へ向かいます。灰色の霧が充満していて、視界が悪いです。
魔法のバトンを振りかざして、明かりをバトンに先に、灯します。爺さんな顔が突然現れて、正面衝突です。
『『ぎゃぎゃ』』
★『曲者!ハネモノ!ピクシーディモンか!?フライにして喰ってやる!』
爺さんな顔が喚いて、手にした金属の斧を振りまくりです。ブィンブィン!
『ひぇー!違いますよう。泉の妖精ですよう。』
私は、斧を避けながら、喚きます。
『泉の妖精だと!泉の妖精が、ワシの顔にぶつかったのか!?』
爺さんな顔が、愕然とした表情で、『お終いだ・・・』と呟きました。
『?』
爺さんな顔が崩れていきます。
★『幸い、完全には溶けなんだか。』
爺さんな顔が言いました。よく観ると、ちゃんと体もあるし、手足もあります。
『ごめんなさい、なんで溶けちゃうの?』
『泉の妖精のくせに知らないのか?ワシら岩石の妖精は、泉の妖精や、水に触れると、溶けちまうのさ。』
『げげ!そうでしたっけ?』
『ウム。しかし運のいいことに、この近くに、雑貨屋がある。
そこに、斧に塗る油を買いに行く途中であったが、薬も売っているのだ。
ワシは、顔が崩れて、前が見えん。
教えるから、声で、ワシを誘導するんじゃ。』
なんだか、ムチャなことを爺さんは、言います。
『見えないのにどうやって教えるの?』
『本当にすぐ近くなのじゃ、見渡して見ろ、看板がある。』
★見渡してみると、確かに、看板が、木の枝に下がっています。
『"呪われた冒険者の店"・・・これ?』
『それじゃ、案内せい。』
案内しますとも。
★樹の洞に当たる場所に青銅製の扉が埋まるようにして、はまっています。
ノックすると
『おはいりなさい。』
と、上品な女性の声が、中からしました。
爺さんが、手探りで、扉を押し開けます。
★中は、広くなっていて、雑貨屋よろしく雑多な商品が所狭しと置かれています。棚もびっしりです。
奥にカウンターがあり、紫のガウンをまとった、長い黒髪の女性が、椅子に座っていました。
『ようこそ、リズア・ハーフティンの"呪われた冒険者の店"へ』
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